おつりが出たら?受取商品券の仕訳をわかりやすく解説(簿記3級)

期中処理

この記事では簿記3級の出題範囲である商品券の仕訳について、初心者にもわかりやすく説明します。

内容としては非常に単純なので本試験に出たらラッキーです。

商品券の仕訳はパターンが少ないので、知ってさえいればほぼ確実に点が取れます。

商品券の仕訳問題を交えて説明しますので、必ず最後まで読んでください。

簿記における商品券

そもそも商品券とは

商品券とは、買い物をするときにお金の代わりとして使用できるものです。

商品券の例としては、

  • 百貨店の共通商品券
  • ビール券

などがあります。

たとえば、500円の物を買いたいときに、500円の商品券を渡せば買うことができます。

500円の物を買うときに400円の商品券を渡した場合、残りの100円をお金で払えば買うことができます。

500円の物を買うときに700円の商品券を渡した場合は、当然買うことができますが、差額の200円はお釣りとして返ってくる場合と返ってこない場合があります。

このようにして、商品券というのはお金の代わりに使うことができるのです。

簿記における商品券は「受取商品券(資産)」で仕訳

このように、僕ら一般人の立場からすると、商品券というのは『使うもの』という認識だと思います。

ですが、簿記の問題においては、

商品券を受け取る側の立場

での問題がメインです。

いや、メインというより、その立場での問題しか出ないと言ってもいいくらいです。

つまり、

商品を売り上げ、代金として商品券を受け取る

という立場での問題です。

そして受け取った商品券は、後に発行元の企業に買い取ってもらう(換金する)ことができますので、最終的にはお金に変わることがほとんどです。

よって、

  • 商品を販売して商品券を受け取る
  • 商品券を換金する

2つのタイミングでの仕訳を覚えればOKということになります。

なお、商品券は、「受取商品券」という資産の勘定科目で仕訳をします。

商品券の仕訳問題(商品代金の一部を商品券で受け取った場合)

では、具体的な仕訳を見ていきます。

まずは、商品代金の一部を商品券で受け取った場合の仕訳です。

よくあるオーソドックスな問題ですね。

商品券を受け取ったとき(販売時)

まずは商品券を受け取ったときの仕訳を見ていきます。

【問題1】
商品650円を販売し、代金のうち500円は商品券を受け取り、残額は掛けとした。

解答を表示します。

※「売掛金」650−500=150

商品代金650円のうち、500円は「受取商品券」とします。

「受取商品券」は換金価値があるので資産になります。

商品券を買い取ってもらったとき(換金したとき)

次に換金時の仕訳を見ていきます。

これは簡単ですので、特に説明はいらないでしょう。

【問題2】
保有している商品券500円について、取引銀行を通じて請求し、現金を受け取った。

解答は次の通りです。

持っていた商品券を現金と交換したので、「受取商品券」を貸方に計上し、消滅させます。

商品券の仕訳問題(商品券の額が商品代金を超える場合)

次は、受け取った商品券の額が商品代金を超える場合の仕訳です。

これは、若干レアケースといえばレアケースですが、念のため説明します。

この場合、

  • おつりを返す
  • おつりを返さない

の2つのケースがあります。

おつりを返す場合

【問題3】
商品450円を販売し、500円の商品券を受け取った。なお、差額は現金で返金した。

まずは解答を表示します。

商品代金は450円なので、「売上」はあくまでも450円です。

ですが、受け取った商品券が500円ということで、50円余計に貰ってしまっています。

この余計に貰った分を現金で返していますので、貸方に「現金」を50円計上するわけです。

【問題4】
上記【問題3】で受け取った商品券について、取引銀行を通じて請求し、現金を受け取った。

解答を表示します。

おつりを返さない場合

【問題5】
商品450円を販売し、500円の商品券を受け取った。なお、差額の返金は行わないため、雑益で処理する。

解答を表示します。

商品代金は450円なので、「売上」はあくまでも450円です。

ですが、受け取った商品券が500円ということで、先ほどの【問題3】と同様、50円余計に貰ってしまっています。

で、今回については、この余計に貰った分は返金していません。

つまり、50円得したと考えることができます。

この50円は、指示通り雑益(収益)に計上すればOKです。

【問題6】
上記【問題5】で受け取った商品券について、取引銀行を通じて請求し、現金を受け取った。

解答を表示します。


ということで、今回は商品券の仕訳について様々なパターンを解説しました。

後半に行った【問題3】と【問題5】のようなケースは、日商簿記3級で出題される可能性はそれほど高くありませんが、絶対に出ないとはいいきれないので、念のため説明しておきました。

最近の日商さんは何をやってくるか分かりませんからね。。。

では、今回は以上です。

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