【簿記に向いていない?】簿記検定の合格に才能は必要か?

その他

今回は、

『簿記の習得に才能は必要か?』
初学者が簿記を理解するために最も重要なこととは?

についてお話しします。

簿記検定の合格を目指して勉強している人の中には、思うように学習が進まず、「自分には才能が無い」と考えてしまっている人もいると思います。

もしも今この記事を読んでいるあなたがそのように悩んでいるのなら、真っ先にお伝えしたいことがあります。

大丈夫です!

才能が無いせいで上達しないということはあり得ません。

これは、僕が簿記講師として多くの生徒さんに教えてきた経験から得た確信です。

習得に必要な才能をあえて挙げるなら、

  • 日本語が読めること
  • 足し算、引き算、掛け算、割り算ができること

くらいでしょうかね。

つまり特別な才能など一切必要が無いということです。

では、なぜ簿記に苦戦する人がこんなにも多いのか?

それは、勉強の仕方を間違えているからです。

才能が無いから上達しない、はあり得ない

僕は今でこそ簿記を教える立場として、リアルでの講師のみならず、当ブログやYouTubeにおいても簿記を解説していますが、才能やセンスという意味においては、僕は明らかに無い人間です。

そして、才能の無い僕だからこそ、簿記の勉強の辛さは本当によく知っています。

簿記学習において理解が進まないことのイライラや落ち込みは尋常ではありません。

これは、一部の天才を除いて簿記を勉強した人ならほとんどの人が感じる事であり、誰もが通る道です。

特に僕の場合は3級の時は独学だったのもあって、進みの遅さは半端ではありませんでした。

そもそも僕は、簿記に限らず何か新しいことを学ぶときには、他の人よりも覚えが悪い傾向にあります。

その持ち前の覚えの悪さ、飲み込みの悪さを簿記の勉強でも存分に発揮した結果、日商簿記3級の合格に半年もかかりました。

そこら辺の僕の昔話は無料メルマガで詳しく語っているわけですが、この記事で僕が最も伝えたいことは、才能無いせいで上達しないことはあり得ないということです。

現在の僕が保有している簿記会計系の資格は、

  • 日商簿記1級
  • 全経簿記上級
  • 税理士試験 簿記論
  • 税理士試験 財務諸表論

です。

日商簿記3級の合格に半年も費やすような人間でも、難関資格に合格することはやり方次第で充分可能なのです。

才能の有無に関係なく、やり方次第で合格可能

これは僕だけに当てはまることではなく、これまで僕が教えてきた生徒さんにも通じることです。

僕が受け持つ生徒さんには、僕が独自に編み出した簿記攻略のメソッドを惜しみなく提供しているため、勉強時間に対する進捗度は非常に高いです。

簿記講師は僕以外にも数多くいますし、僕にもたくさんの簿記講師の知り合いがいますが、講義において僕と同じスタイルで教えている講師を見たことがありません。

僕は他の講師とは明らかに違ったスタイルで講義を行っていると思います。

なぜそんなことをするのかと言えば、そうしないと生徒さんの理解が遅くなるからです。

遅くなるだけならまだしも、簿記という学問自体の全体像の把握が難しくなり、暗記中心のパターン学習になってしまう可能性すらあります。

簿記学習には、効率的な正しいやり方というのが実はしっかりと存在していて、その方法を採れば学習効率は桁違いに跳ね上がります。

逆に、間違ったやり方で進めてしまうと、昔の僕のように無駄な苦労をするはめになります。

では間違ったやり方とは具体的に何なのか?

多くの人がやってしまう間違った学習法はいくつかありますが、中でも最も悪影響を及ぼすものについて今回はお話しします。

それは、テキストの順番通りに勉強を進めることです。

簿記を学習する順序が違う

一般的な教材のページの順に学習をすると、非常に効率の悪い順番になってしまいます。

全体像の理解をしてから個別論点を学習

初心者が簿記を習得する手順として僕が絶対的に正しいと確信している方法は、まずは簿記の全体像を理解し、その後、少しずつ個々の論点を掘り下げていく方法です。

基本的に何か物事を理解するためには、細かい枝葉の部分よりも、まずは大まかに全体を把握することが重要だということは、簿記に限らず学問を学ぶときや仕事を覚えるときの常識のように言われることが多いと思います。

だから、

【全体像の理解が重要】

と聞いても、当たり前のことのように感じるかもしれません。

ですが、一般的な簿記のテキストや参考書の作りがそうなっていないから困るのです。

日商簿記3級の一般的なテキストの順番

では、日商簿記3級の一般的なテキストはどのような順番の内容になっているのか?

ざっくり言いますと、次のような順番です。

  1. 借方、貸方などの簿記の基礎知識や貸借対照表、損益計算書について
  2. 仕訳やT勘定
  3. 現金や普通預金、当座預金
  4. 商品売買関係
  5. その他の資産や負債
  6. その他の収益や費用
  7. 帳簿や伝票(これは終盤に載っていることもある)
  8. 決算整理仕訳
  9. 精算表や貸借対照表、損益計算書の作成方法
  10. 決算振替仕訳
  11. 剰余金の配当

かなりおおざっぱではありますが、以上のようになるかと思います。

もちろんそのテキストにもよりますので一概には言えませんが、だいたい上記のような感じかなと。

で、この順番の何が問題なのかというと、この通りの順番で学習を進めていくと、簿記の全体像の理解が終盤になってしまうことなのです。

最も重要なのは決算振替仕訳

注目して欲しいのは、上記の中の、

10.決算振替仕訳

です。

決算振替仕訳こそ、全体像の把握のカギとなる最重要論点なのです。

にもかかわらず、ご覧の通り、決算振替仕訳は10番目に位置しており、テキストのページ通りに学習を進めると、終盤になってからでないと学ぶことができません。

しかも、テキストでの扱われ方もどことなく軽いというか、ハッキリ言って存在感が薄いです。

繰り返しますが、決算振替仕訳こそ、全体像の把握のカギとなる最重要論点なので、決算振替仕訳を学ばずして、簿記の全体像(システム)を理解することはできません。

全体像が掴めないまま個別論点を学習することのデメリットは凄まじいものがあります。

具体的にどのようなデメリットがあるのかは別の記事で詳しくお話ししますが、とにかく、もしあなたが簿記3級を勉強中なら、借方、貸方や仕訳の感覚がある程度身に付いた段階で、テキストのページを飛ばして、おそらくテキストの終盤に載っているであろう決算振替仕訳をできるだけ早めに勉強することを強くおすすめします。

なお、念のため言っておきますが、決算整理仕訳じゃなくて決算振替仕訳のほうですからね。

名前が似ているので混同されがちですが、内容は全く違いますので注意してください。

決算振替仕訳を学習するタイミング

決算振替仕訳はできるだけ早いタイミングで勉強してください。

もちろん、早すぎても逆効果になる可能性がありますので、目安としては、仕訳の借方、貸方に慣れた頃に行うといいと思います。

イメージしやすいように数字で表すなら、簿記3級の学習全体の3割~5割くらいまで進んだタイミングがちょうどいいと思います。

やり方を間違えていたら上手くいかないのは当たり前

もう一度言いますが、簿記の習得に特別な才能は必要ありません。

学問でもスポーツでも、習得するには正しいやり方や効率の良い練習法があります。

簿記という分野においても当然それがあり、今回はそのうちの一つをお伝えしましたが、他にもまだまだ存在します。

やり方を間違えていたら上手くいかないのは当たり前にもかかわらず、上手くいかない原因を自分の才能やセンスのせいにしてしまう人が多いように感じます。

まぁ、正しい学習法を教えてくれる人はあまりいないですし、肝心の市販教材が初学者を苦労させる構成になっているのだから無理もありませんが。

上手くいかないやり方をわざわざ選ぶ理由はありません。

ですが、市販のテキストのページ順に勉強を進めてしまうと、知らず知らずのうちに非効率な順番で学習をするはめになります。

初心者の頃の僕がそうであったように。

あなたには僕のようになってほしくないので、この記事でお話ししたことをぜひ参考にしてください。

なお、日商簿記3級を勉強中の方向けに完全無料でメルマガを配信しています。

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