現金過不足の決算整理仕訳をわかりやすく解説(雑益または雑損にする?)

決算関連

まず、この記事は現金過不足の決算整理仕訳のお話です。

現金過不足の期中仕訳についてはこちらの記事で説明していますからね。

では現金過不足の決算整理仕訳についての説明を始めます。

決算を迎えたときに現金過不足の金額が残っていたときは、必ず現金過不足の金額は消滅させなければなりません。

これは絶対です。

雑益や雑損のことを考える前に、まずそのことを考えてください。現金過不足は決算整理で必ず消すんだと。

そして、現金過不足となっている原因が判明すれば、その原因に合わせて適切に仕訳をし、原因が不明だったら雑益または雑損で処理をします。

ステップ1(仕訳の片方)
・まずは現金過不足を消す

ステップ2(仕訳のもう片方)
・原因が判明したなら、その原因に合わせて適切に処理
・原因が不明なら、雑益または雑損で処理

まぁ、言葉で説明しても分かりづらいと思うので、この記事では様々な具体例を使って解説していきます。

現金過不足の決算整理仕訳①(原因が全額判明)

【問題1】
決算において現金過不足の原因を調査したところ、全額が売掛金回収の記入漏れであることが判明した。

では、この問題をやってみましょう。

どんな決算整理仕訳になるか、そして精算表の記入はどうなるか、下の解答を見る前にできれば考えてみて下さい。

では、解答を表示します。

できたでしょうか?

まず、この記事の最初でも言ったように、現金過不足勘定の金額は、決算整理仕訳で必ずゼロにしてください。

つまり、現金過不足は決算整理で必ず消滅させるのです。

そもそも現金過不足は、期中において現金が原因不明でズレていた場合に仕方なく登場する勘定科目です。

なのであくまでも仮の勘定科目であり、仕訳の穴を埋めるためのものに過ぎません。
(そのことをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を先に読んでください。)

だから、現金過不足が決算整理も残っているなんてことはあってはいけないのです。

もし残っていたら、貸借対照表か損益計算書に載ってしまいます。

現金過不足は5要素のどれでもなく、意味を持たない勘定科目なので、貸借対照表や損益計算書に載るなんてことは絶対にあってはならないのです。

まぁそもそも5要素のどれでもないわけですから、貸借対照表の科目なのか損益計算書の科目なのか分からないって話ですしね。

ですから、まずは現金過不足を無くすべく、借方に現金過不足100です。

そしてその後、逆サイド、つまり貸方の科目を問題の指示通りに書けば良いわけです。

よって、貸方は売掛金100です。

売掛金回収の記入漏れと言ってるわけですから。

なので改めて書きますが、答えは、

となります。

そして仕訳ができれば精算表の記入もできます。

現金過不足は決算整理仕訳で必ず消滅するわけですから、精算表のP/L欄やB/S欄に載ることは絶対にないですからね。

現金過不足の決算整理仕訳②(原因が全額判明)

では次の問題です。

【問題2】
決算において現金過不足の原因を調査したところ、全額が通信費の記入漏れであることが判明した。

では、下に解答を表示しますね。

さっきも言いましたが、まずは現金過不足をゼロにすることを考えてください。

なのでまずは、貸方に現金過不足80

そしてその後、記入漏れしていた通信費を借方に記入すればいいわけです。

現金過不足の決算整理仕訳③(原因が全額不明)

では次、原因が全額不明だった場合の問題です。

【問題3】
決算において現金過不足の原因を調査したところ、全額が原因不明であった。

じゃあ自分で考えたい方は下を読む前にどんな仕訳になるか考えてみて下さい。

答えを表示します。

まず、現金過不足をゼロにするというのは変わりません。

なので真っ先に、借方に現金過不足100です。

そしたら、次に貸方を考えるわけですが、この100円のズレの原因は不明とのことなので、
雑益または雑損となります。

じゃあどっちだ?

と思うわけですが、ここで単純に、

貸方側にくるから収益 ⇒ だから雑益

という思考でも問題ないっちゃ問題ないです。

ただ、それだと機械的でおもしろくないと感じる人もいるでしょう。

じゃあ論理的に考えるならどうするのかということになります。

もう一度問題の精算表を見てください。

精算表の中の試算表という欄に、現金過不足が貸方に100残っているのはどういうことなのかを考えてください。

これは、期中にどんな仕訳をした結果でしょうか?

これは期中に、

という仕訳をしたということです。

まぁ、もっとあらゆる可能性を考えるなら、期中に、

というような仕訳をしたあと、

という仕訳をした結果だ。

という感じで、無理矢理ストーリーを妄想してもいいです。

まぁこれは、

  1. 現金の過剰額を300円発見したので一度現金過不足で処理をしたが、
  2. その後300円のうち200円は売掛金回収の記帳漏れであることが判明した

というストーリーです。

話を元に戻します。

まぁとにかく、決算整理前に精算表がこのような状況になっているということは、

現金の過剰分100円が不明のままになっているということです。

もっと噛み砕くと、現金が100円多かった理由が宙ぶらりんになっているということ。

現金過不足の貸方に金額が残っているということは原因不明の儲けとも言えるわけです。

だから、このまま最後まで原因不明だったら、最終的には儲けを表す記録になるということです。

ってことで貸方の科目は雑益です。

以上、かなり長くなりましたが、機械的ではなくちゃんと理解したい人はここまでの部分を繰り返し読んでくださいね。

なお、雑益は雑収入でもOKです。

現金過不足の決算整理仕訳④(原因が全額不明)

【問題4】
決算において現金過不足の原因を調査したところ、全額が原因不明であった。

じゃあこれも、自分で考えたい方は下を読む前にどんな仕訳になるか考えてみて下さい。

答えを表示します。

まず、現金過不足をゼロにするというのは変わりません。

なので真っ先に、貸方に現金過不足80です。

そして、現金過不足の原因は不明なわけですから、借方は雑損になります。

これも、

借方側にくるから費用 ⇒ だから雑損

っていう思考でも良いんですが、論理的に意味合いを考えるなら、期中においてどんな仕訳をしていたのかを想像することです。

期中では、

という仕訳を行っていた。

だから精算表の試算表欄に、現金過不足が借方残高で80円残っている。

ということは、実際の現金がなぜか80円少なかったから、この仕訳をやったということで、原因不明の損ということになります。

現金過不足の借方に金額が残っているということは原因不明の損と言えるわけです。

だから、このまま最後まで原因不明だったら、最終的には損を表す記録になるということです。

ってことで貸方の科目は雑損です。

なお、雑損は雑損失でもOKです。

ではこれでこの問題の解説も終わりです。

このあと更なる応用問題の説明をしたいのですが、さすがに記事が長くなってきたので一旦この記事はここで終わりにします。

続きはこちらの記事で、もっと難しい問題を載せてありますのでやってみて下さい。

では。

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